音楽教師力アップ
 

『群青』作者が語る演奏・指導ポイント~3回出てくる「あおう」はきっとそれぞれ違う


東日本大震災から十余年の時を経て、いまや卒業式の定番となった合唱曲『群青』の作者が、それぞれの部分に込めた思いや背景、演奏・指導のポイントを語ります。

[楽曲]
『群青』(混声三部合唱) 福島県南相馬市立小高中学校平成24年度卒業生(構成・小田美樹)作詞/小田美樹作曲
[収録曲集]
レッツ・コーラス! 第三版』他


小田美樹(福島県いわき市立玉川中学校教諭)  構成:小島綾野(音楽科教育ジャーナリスト)

東日本大震災の後、南相馬市立小高中学校の生徒たちとつくった合唱曲『群青』について、曲の冒頭から、それぞれの部分に込めた思いや背景、演奏・指導上のポイントを述べていきます。

8小節~ 

「ああ」の感嘆詞には、歌詞に織り込みきれなかった子どもたちの言葉・思いをエッセンスとして入れられないか、という意図を込めています。「ああ」と言って思いが伝わるわけではないけれど、思いを込めて歌うことはできると思うので……。なので、mpですが、しっかりと出していただきたいです。

24小節~

「またねと(休符)てをふるけど(休符)あしたも(休符)あえるのかな」と休符を入れています。ぶつ切りではなく、息が混ざった感じでふわっと歌い、儚いイメージで……。この言葉は先述の通り、思いは強いけれど、声を張り上げるようなものではありません。私が自分で指揮をするときも、この部分をすごく大事にしています。

28小節~

「遠ざかる君の笑顔 今でも忘れない」は、ブレスをあまりとらずにつなげて歌い、クレッシェンドを利かせてください。この部分は、「また後でね」と遊ぶ約束をして別れた友達と、もう二度と会えなくなったという子の言葉です。

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