音楽教師力アップ
 

音楽の授業づくり10のルール 古宮真美子先生~楽しみながら学べる音楽の授業を

子どもを引きつける授業をするための準備とコツ

授業前の準備、授業で子どもを引きつけるコツ、そして授業後にすぐやることとは。古宮先生が授業づくりで大切にしていることを紹介します。


古宮真美子(音楽教育アドバイザー/作曲家/元大阪府茨木市立茨木小学校指導教諭)

はじめに

音楽専科として音楽の授業を担当していると、子どもたちと向き合えることを保証されている時間は授業だけです。授業で伝え、授業で鍛え、授業で育てる。授業は私と子どもたちをつなぐ必要不可欠な場ということになります。たっぷり仕掛けをして参加率を上げて、楽しみを味わえるチャンスを増やし、楽しく充実した音楽の授業を目指します。

私の10の授業ルール

授業前

ルール① この時間の学びを確認する

年間指導計画の中のその題材のその教材で何を学ばせるか……ねらいを確認した上でどう仕掛けるかが決まります。学校の教科としての音楽なので、他の教科と同じように目標があり、めあてがあります。単に盛り上がって楽しいだけではなく、楽しく活動している中で学びに迫り、深まり、つながっていくようにしたいです。また、何のためにその活動をしているのかが分かっていれば、ブレることなく、でも柔軟に授業をつくることができます。

ルール② 本時の活動を考える

教科書の指導書にも進め方は紹介されていますが、目の前にいる子どもたちのことを一番よく分かっているのは先生なので、子どもたちの興味関心や技能、クラスの状態に合わせて活動の方法を考えます。「この方法で参加しやすいかな? 分かるかな? 面白いかな?」と子どもたちの反応を想像しながらあの手この手を講じます。あまり音楽に興味のない子もやってみたくなる、少し頑張ったらできたような気になる、繰り返し練習も楽しくなる……そんな方法を考えます。

ルール③ 時間配分を考える

授業は45分しかないので、効率よく段取りよく進められるように、何にどれくらい時間をかけるか決めておきます。一コマの授業の中でいろいろな活動をさせていくことが多いのですが、じっくり考えたり試行錯誤を繰り返したりと時間の必要なものにはしっかりと、今日はここだけというものはさらっと、緩急をつけながら「今日も頑張ったなー」と思える45分を考えたいですね。

ルール④ 掲示物や音源の準備

1時間の流れを考えたときに、「これは伝えるのに時間がかかるな」「あの子もスムーズに参加できるようにするためには、視覚支援があった方がいいな」と思ったら、掲示物やグッズを準備します。分かりやすく、見えやすく、扱いやすいことに気をつけて作ります。

流れに沿った音源も、すべてUSBに入れておくとオルガンやピアノから離れることができて便利です。子どもたちに背を向けてステレオの準備をしたり、弾くことに必死になったりせずに、子どもたちの近くにどんどん攻め入ることができます。

授業中

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